銀歯は世界中で日本だけ・・・!?
う蝕(むし歯)の治療でつめたりかぶせたりする銀歯
実は世界中で日本だけってご存知でしたか?
日本の健康保険治療で使用されている金属は正式には「12%金銀パラジウム合金」と言います。
これは金12%・銀50%・パラジウム20%・銅16%その他錫・亜鉛などを混ぜた合金です。
12%金合金というと聞こえがいいですが、その内容を考えると「50%銀パラジウム銅合金」といったほうが正しいでしょう。
この合金は1960年代の高度成長時代、つまり今から50年ほど前に歯科の治療に貴金属の導入を目指しましたが、高価なために安価にするために導入された金属です。
日本の健康保険のための金属ですから、当然日本以外では使用されていません。
この合金を使用する最大のメリットは何と言っても安いこと!
(しかし現在は金属料の高騰で導入当時ほど安くありませんが・・・)
後は金属であるので強度がある点だと思います。
一方デメリットは多種類の金属を含むためにアレルギーの問題。先日も、1年以上口内炎と唇のただれや全身の湿疹が治らず小児科でもあらゆる検査をしても分からなかったお子さんの銀歯をすべて除去したらきれいに治りました。
粘膜や皮膚のただれに限らずアレルギーを起こしていらっしゃる方は最近増えてきたというのが、診療をしていての実感です。
また辺縁の適合性はその他の純粋な金属や材料で治療する場合よりも劣ってしまいますので、次のう蝕や歯周病などの原因になってしまうことがあるようです。
治療方法を選択する際に安いというのはひとつの選択基準ですが、
安い以外の基準をお考えの場合には、よく判断されてみてください。
保険診療は悪いことはないです。
でもそれは最高のものではなく、あくまでも日本の中でのひとつの基準であることをご了承ください。
当院では治療の際に必ず、材料の選択肢についてご説明さしあげていますのでお考えになって選択されることをおススメいたします
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