治療だけで大丈夫でしょうか?
『原因療法』と『対症療法』という言葉
お聞きになったことがありますか?
病気の治療には『原因療法』と『対症療法』の2種類があります。
今起こっているいる症状に対処するのが対処療法。
でその症状の原因を治療するのが原因療法です。
たとえば頭ががんがん痛かったとします。
それに対して、頭痛薬などを使用して痛みを止めるのは対処療法で、
仮にその頭痛の原因が高血圧にあるとしたら、血圧を下げる治療や指導をするのが原因療法です。
頭痛薬を飲み続けるだけで良いのでしょうか?
では歯科の場合を考えてみましょう。
歯科の2大疾患は「むし歯(う蝕)」と「歯周病(歯槽膿漏)」です。
この2つの病気の主たる病因は細菌感染症です。
ですので、例えばむし歯で歯が痛い場合に詰め物をしたり、歯の根っこにある神経の治療をしたりして痛みを止めることは対処療法になります。
詰め物をしたり、銀歯をかぶせてもそれは機能回復をしたことにしかならないのです。
この場合は、むし歯の原因である細菌をコントロールをすることが原因療法となります。
そして細菌コントロールには、毎日自分でする「歯磨き」(セルフケア)と、それだけでは十分に細菌のかたまりであるプラークを落とすことは不可能なので、定期的に専門家がきれいにお掃除する「歯のクリーニング・メンテナンス」(プロフェッショナルケア)があります。また食事は通常一日3度以上しますので、そのつど栄養を得た細菌は活発に活動します。
ですのでむし歯や歯周病に対する原因療法の「歯のクリーニング・メンテナンス」はずっと定期的に習慣として続けていただくことが大切です。
私たちは皆様の歯の治療だけでなく、歯の治療や予防管理を通じて、美味しい食事ができて、皆様に健康で豊かな生活を送っていただきたいと考えています。
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