総務省は3日、2006年度の全国の公立病院の事業収支決算が1997億円の赤字であったことを発表した。
前年度比で567億円の悪化だそうである。
誤解を恐れずに私見を述べさせていただけば、私は公立病院の赤字は仕方ないと考えている。
もちろん赤字を最小にする努力は惜しむべきではないが・・・
民間病院は赤字になるようなことはしない。そういった診療もできない。
だからそんな条件ならさっさと閉院、もしくは採算のとれる科のみで診療するのである。
でも公立の病院では、そういった採算のとれない地区の医療をになっている場合も多いであろうし、民間ではかけられない時間と手間をかけて医療をおこなっているのである。
国の医療費削減政策の中で、民間でさえ経営がひっ迫している中、公立病院の赤字が増えるのは至極当然だと思う。
もちろん公務員ということで優遇されているケースもあるのであろうが、経費削減ということでぎりぎりのスタッフで、必死になって働いているドクターやパラメディカルスタッフを私も何人も知っている。
私自身、開業前に公立病院で3年間研修医をしていたので強くそう思うのである。(ちなみにこの頃は独立採算で黒字という稀な病院であったが・・・)
一般の診療所・病院では診られない(診て貰えない)患者さんが、公立病院を求めて来院されるのである。
赤字になっている病院だけが悪いのではない。
国の国立大学の医局制度の改革や、独立採算制なども含めて、現在の医療制度・保険制度のかかえている問題・・・
地方の医療が崩壊しつつある現状・・・
これが如実に表れているのが、この赤字なのである。
「お金のないならこの治療できません」とはっきりと断られるようなことだけはない日本にしたいものである。
本日は少し硬派・・・
皆さんはどう思いますか?
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