昨日13:00からオンエアーされた噂の東京マガジンという番組をご覧になりましたか?
昨日は噂の現場というコーナーで歯医者さんについて特集していました。
内容は今一般の歯科診療所が直面している問題を紹介していました。
- 歯科医師需給問題・・・毎年2000人の歯科医師が誕生しているが、勤務医として働ける職場が極端に少ないためほとんどが開業。結果として全国にあるコンビニエンスストアの4万件をはるかに上回る6万8千件の歯科診療所で溢れかえっている。
- 保健点数の評価・・・医科より安い歯科の診療報酬であるが、昨年4月にさらに歯科は引き下げられた。例えば前歯の根っこの治療は1回140円。ここ数年報酬は上がるどころか逆に下がっていて、結果十数年前と同じ額である。
- 保健指導の問題・・・治療の結果が口腔内に存在し、自費診療という特別な形態を併せ持つ歯科は、医療指導官の査定が厳しいと言われている。また指導官ごとに解釈が違う場合もある。
- 混合診療の問題・・・最初から自費である場合は論外であるが、保険診療の予定で進めていて、後に自費治療に変更になる場合もある。この場合はその前の保険診療の分は認められなくなるのが厚労省の見解であるが、はたして問題はないのか?
等々・・・
まあ私らが困っていることをきちんと伝えてくれているのかなという気持ちが強いが、私も知らない事実がふたつあった。
ひとつは私らのまわりにも、あまりに厳しい状況に廃業される歯医者さんがあるが、東京の場合今年4月からの半年で437もの歯科診療所が閉院に追い込まれたということ・・・
番組の中で自己破産した歯科医師を紹介していたが、そこまでとは正直に言ってびっくりしました。
もうひとつは、今年9月に保険指導を苦にして、東京で自殺した歯科医師がいたということ・・・
私このことはまったく知りませんでした。悲しいことです・・・
亡くなられた歯科医のご冥福をお祈りいたします。
日本の総医療費に歯科医療が占める割合はわずか7.7%にすぎません。
前回の保険点数のマイナス改定で、その結果しとて平成18年度の医療費は1200億円削減されましたが、その6割の700億円は歯科から削減されています。
皆さんはこの事実をどう考えられますか?
歯科診療所の実態調査によると、ここ数年で歯科診療所は平均21%もの経費削減をしてきました。
しかしずっと減少しつづけていたこの経費率が最新の調査ではまた増え始めているということなのです。
これは歯科診療所の経費削減の努力が限界を超えたと分析されています。
つまりこのまましばらくは次々と余裕のない所から歯科は倒産ということになるのでしょう。
どんな業界にも競争はあり、ある程度の自然淘汰は仕方ないのかもしれません。
でも歯科にかかる皆さんはこういう実態をよくご理解いただいていてほしいと切に思います。
うちも倒産しないように頑張ります
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